2020.04.07
新聞ブログ
【免疫力低下】プラークがあると感染症にかかりやすい!【肺炎も】
感染しない為の免疫力維持の方法
目次
プラークがあると感染症にかかりやすい
お口の細菌を減らす最も重要な方法は毎日の歯磨きと歯医者さんの定期健診なのです。
ネバネバのプラークのしわざ
私達人間が生まれつきもっている自然免疫は、細菌を食べてやっつけてくれる免疫細胞、そして唾液などに含まれるリゾチウムなどの抗菌物質です。
身体のあらゆるところに存在するマクロファージとその仲間の免疫細胞は侵入者が入り込めば取り込んで食い殺そうと臨戦態勢を整えています。
プラークは私達の身体を攻撃する凶悪な細胞集団ですが、マクロファージはそれを見逃してしまいます。
その結果、プラークが侵入者であるという情報が仲間の免疫細胞に伝わらず、食い殺されずに生き延びて、ネバネバ物質の中でヌクヌクと増殖し続けるのです。
免疫細胞たちが見つけて食い殺すことができるのは、残念ながら、唾液の中にバラバラと浮遊している細菌だけなのです。
また、唾液の中に含まれるリゾチウムなどの抗菌性物質は、ネバネバ物質に覆われたプラークの中には浸透せず、作用することが出来ません。
免疫をしっかり機能させるには、毎日の歯磨きが大事
一番効き目がある方法は「毎日の歯磨き」、そして「歯科医院で定期的に受ける歯科健診とプロのクリーニング」です。
- プラークを落とすには、器械的にこすり落とすのが一番!
- 歯ブラシが届かない歯周ポケットの中は、プロのクリーニングが行える歯科衛生士さんに綺麗にしてもらいましょう。
こうしてプラークをしっかりと取り除いていれば、私達の歯や身体を狙う細菌集団から身を守ることができます。
口腔衛生で肺炎も予防!【怖い誤嚥性肺炎】
細菌は新型肺炎ウイルスが蔓延し問題になっていますが、以前からも高齢者の増加にともなって増加傾向にある誤嚥性肺炎についても、、プラークが大きく関与しています。
この肺炎の引き金を引くのもプラークのなかに混入している細菌です。
また、大きな手術で人工呼吸器をつける際の肺炎の合併症も問題になっています。
感染症から身体を守るには日々の口腔ケアを!
高齢者や手術を受ける患者様など、体力が問題となりやすい方にとって、口腔ケアは命にかかわる切実な処置です。
虫歯があればきちんと治療し、歯周病を防ぐために定期的に歯石を取ること、そして自宅では丁寧な歯磨き、入れ歯のお掃除、そしてうがいをしましょう。
ご自分でお口のケアができない方の場合は、ご家族や施設の方などに代わりにして頂くなども大切です。
当院でも、訪問歯科診療を少しずつですが行っております。
現在は新型コロナウイルス対策のためのマスクの着用、手洗いや除菌なども大切ですが、普段から歯みがきや入れ歯の掃除、舌の掃除やうがいで口腔衛生も心がけ肺炎を予防しましょう。