2021.11.30
新聞ブログ
沢山話す人は栄養状態が良好!?
皆さんこんにちは。
事務長で日本歯科TC協会認定トリートメントコーディネーターの福島俊光です。
新型コロナウイルスに新しくオミクロン株が発見さ予断を許さない状況ですが、寒さを感じられる冬に季節が移り変わってきます。
せっかく四季のある日本、コロナ禍でも楽しめる四季を楽しんでみてはいかがでしょうか。
そんな中、10月26日に岡山大学が『舌がよく動く人は栄養状態が良好で身体が元気!!』と言う内容のプレスリリースを発表しました。
一体どういった内容なのか、発表内容を要約していきたいと思います。
研究内容
どの様な研究?
こちらの研究は、岡山大学病院歯科・予防歯科部門の澤田ななみ医員、岡山大学学術研究院医歯薬学域予防歯科 学分野の森田学教授らの研究グループが行った研究で、岡山大学病院予防歯科外来を受診する 60 歳以上の患者を対象に、年齢、性別、全身疾患、歯数、 歯周状態、口腔機能、栄養状態および身体機能を調査しました。
またこの研究結果が、イギリスの学術雑誌、Gerodontology10月2日号にも掲載されました。
フレイルってなに?
フレイルとは、加齢により心身が衰えた状態の事です。
下記のような状態がフレイルと言われています。
- 意図していない所で痩せている
- 少し走るだけで息切れをしてしまう
- 前よりも疲れやすくなっている
- 外出するのが億劫になってきている
これらは年齢を重ねると感じる症状です。
高齢者のフレイルは、生活の質を落とすだけではなく、心臓疾患や糖尿病など様々な合併症を引き起こす可能性があります。
また、口腔機能の僅かな衰えを『オーラルフレイル』と言い、フレイルとオーラルフレイルは関係しているということが解っています。
オーラルフレイルを引き起こしてしまうと、食事も十分に取れなくなり、栄養状態に影響が出てきます。
研究結果
この研究の結果、1秒間に「タ」「カ」の回数が多い、すなわち舌がより動くと栄養状態が良好であり、フレイルになっている方が少ない事が解りました。
また年齢が高いほど舌の動きが悪く、栄養状態も悪くなりフレイルになっている方が多い事も解りました。
歯科の現場ではどう活かす?
現在後期高齢者検診などでも実施されている『オーラル・ディアドコキネシス』と呼ばれる口腔機能を評価する方法があります。
こちらは「パ」「タ」「カ」を10秒間にできるだけ早く繰り返し発音して頂き、発音回数を計測します。
1秒あたりの回数が以下の回数ですと正常と言われています。
- 「パ」6.4回
- 「タ」6.1回
- 「カ」5.7回
他にも嚥下機能を向上させる『嚥下トレーニング』などもあります。
まとめ
この様にお口の環境が、身体全体に影響し、QOLの低下に影響してきています。
PRESIDENT2012年11月12日号のリタイア前にやっておくべきだった後悔したことの1位には「歯の定期検診を受けていればよかった」が挙げられています。
日本の平均寿命は2020年の段階で男性が81.64歳(世界二位)、女性が87.74歳(世界一位)の長寿大国ですが、元気に自立して日常生活を送ることができる健康寿命を伸ばしていくことが重要と考えられます。
後悔する前にお口の環境から身体全体を守って行きましょう。
※新浦安ブライト歯科では現在ご予約が大変込み合っており、平日初診は1ヶ月待ち、土日初診は3ヶ月待ちになっております。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承頂きますようお願いいたします。